故に問う勿れ、誰が為に鐘はなるやと

まあ物置のようなもの。

野矢茂樹『無限論の教室』を読んで

なかった過去への郷愁とは、手に入れる望みのない未来への感傷である(意訳)とあとがきを読んだ。良い言葉だと思う。

 

読了後の私はといえば、ユークリッド公理系が[無矛盾かつ完全]ではなくとも、ユークリッド公理系を生きていこう、という、筆者が想定する結論とは逆向きの決意を新たにした。たとえメタの階段を1つ上がれば間違っていることとなるにしても、その階段を上がらずに、[無矛盾かつ完全]ではないことを知ったうえで、その世界を生きていこう。

そう思った。